TimesTenデーモンが実行されていると、TimesTenのシステム管理用およびアプリケーションのデバッグ用に、エラー、警告、情報およびデバック・メッセージが生成されます。インストール時に、これらのメッセージをファイルに格納するか、syslog
機能に送信するかを指定します。
rootとしてインストールしている場合、デフォルトでは、TimesTenはsyslog
に定義されたLOG_USER
機能を使用してデーモン・メッセージをログに記録します。
syslog機能を使用してTimesTenデーモンおよびサブデーモンのメッセージを記録するには、ttendaemon.options
ファイルの別の行に、次の行を追加します。
-facility name
nameに指定できる値は、auth
、cron
、daemon
、local0-local7
、lpr
、mail
、news
、user
またはuucp
です。
syslog
機能によって、メッセージをファイルに記録するなど、様々な方法でメッセージを記録できます。メッセージの処理は、構成ファイル/etc/syslog.conf
で制御します。
syslog.confファイルのエントリには、2つの列が含まれています。1つ目の列には、特定のファイルに記録するメッセージ・タイプのリストが含まれています。2つ目の列には、ログ・ファイルの名前が含まれています。メッセージ・タイプとファイル名の間にタブが表示されます。syslog.confファイルのエントリの書式は、次のとおりです。
message_type file_name
メッセージ・タイプは、2つの部分で構成されています。
subsystem-facility.severity-level
このファイルに指定されている構成に基づいて、様々なファイルにメッセージを記録することができます。TimesTenデーモンのメッセージ・タイプには、user.debug
、user.info
、user.warn
およびuser.err
を指定します。ワイルドカード文字(*)を使用して、サブシステム機能を表すこともできます。デバッグ・メッセージは最優先されるため、デーモン・ログのファイルの指定には、*.debug
またはuser.debug
を使用しても効率的です。メッセージ・タイプのリスト内の項目は、次のようにセミコロンで区切ります。
*.debug /var/adm/syslog/syslog.log
/etc/syslog.conf
を変更するには、root権限を所有しているか、TimesTenインスタンス管理者である必要があります。変更した内容が有効になるのは、コマンドkill -1
を使用して、syslog
デーモン(syslogd
)プロセスを停止し、再起動した後です。
このファイルの構成については、オペレーティング・システムのドキュメントで、syslog.conf
またはsyslogd
の説明を参照してください。
注意: | システム上に/etc/syslog.conf ファイルがない場合は、syslog.confの説明に従って作成し、デーモンがsyslog 機能にデータを記録できるようにします。 |
syslog
構成ファイルが正しく設定されているかどうかを確認するには、TimesTenのttSyslogCheckユーティリティを実行します。最終的に、syslogd
が正しく設定されていれば、TimesTenのttDaemonLogユーティリティを使用して、システム・ログ・ファイルの中からTimesTenが記録したメッセージだけを表示することができます。